月別アーカイブ: 2014年6月

【CCIE Lab受験メモ9】Terminal Softの設定

Terminalソフトは使い始める前に必ず設定を見直しておくべきである。

業務であれば必ずそうするように、試験においても設定を確認しておくことは必須である。特にPasteの設定については確実に確認しておかなければならない。あせった時に癖で右クリックし、最悪の事態が訪れる可能性が非常に高いからである。

Terminalソフトは試験の開始に必ず確認し、避けられた事故を起こさないように気をつけたほうがよいだろう。
Puttyの設定において、最低限見ておかなければならないのは、以下の2つである。

・Sessionの設定
・Window⇒Selectionの設定

まず、Puttyの設定はウインドウ左上のアイコンから行う

WS000005

 

コンピュータのアイコンを左クリックすると、画像のとおりメニューが表示される。

表示されたメニューからChange Settingsを選択するとPuttyの設定を変更することができる。

WS000000

 

この設定で見ておくべきはsessionの設定である。
この設定がNever以外になっていると、コマンドラインでexitを打った時に、ウインドウが終了されて鬱陶しい。

 

WS000002

 

この設定がWindows以外になっていると非常に使いづらい。
特にCompromiseになっていると、右クリックでPasteしてしまうので、事故の原因となる。非常に危険である。
この二つ、特にWindow⇒selectionの設定を見ておけば、事故は防げるだろう。

あとは、個人的にPuttyは無駄にフォントが小さいので、その辺も修正しておきたいところだ。

 

WS000001

Window⇒AppearanceからFontのサイズを変更することができる。
12~14くらいにするのが好みだが、慣れてしまえば必須の変更箇所でもないだろう。
他にもPuttyのバージョンは複数取得し、それぞれに設定方法などを知っておくとよいだろう。

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Cisco IOSにおけるAliasコマンドの活用

あまり実際に使われているのを見かけないが、aliasコマンドでよく使うコマンドのショートカットを登録しておくと、作業が楽になる。

特に、検証環境などでルールを作成しておくと、長いコマンドをいちいち打つ手間が省け、作業を簡易化することができる。

aliasコマンドでコマンドショートカットを登録するには、

で行う。

たとえば、show ip route ospfをsiroという名前で登録したい場合は以下のとおりである。

 

このコマンド登録以降は、

 

あるいは

 

で同様の結果を表示することができる。

 

非常に長く、覚えにくいコマンドについては登録しておくことを推奨する。

 

このコマンドはstartup-configとrunning-configの差分を表示できるコマンドであるが、非常に長いため、憶え辛い。しかし、下記のようにalias化しておくと、sharcと打つだけで差分を表示できるようになる。

 

他にも、個人的に検証環境に必ず登録するaliasを紹介しておく。

alias コマンドライン
srb show run | beg
srinc show run | inc
sre show run | ex
srint show run interface
srs show run | section

aliasを登録しすぎると、今度はすべてのaliasを記憶するのが大変になるため、あまりお勧めできない。

私のお勧めとしては、show run系や、show ip route系など、ある一種類のshow系コマンドをalias化しておくのが覚えやすくてお勧めである。

勿論、すべて記憶できるのであれば、aliasによって作業は相当に高速化できるはずだ。

 

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Cisco IOS コマンドショートカット

Cisco機器を扱うスピードを上げるためには、IOSに予め用意されているショートカットコマンドの利用が欠かせない。

ショートカットコマンドは複数あるため、日常的に使うことを心がけ、手で覚えるくらいの感覚にしておいたほうがいいだろう。
特に赤文字にしているものは実用性が高く、設定スピードがかなり高まるため、考えずに使いこなせるようになったほうがよい。

ショートカット 内容
CTRL +A カーソルがコマンドラインの先頭に移動
CTRL +C 入力したコマンドラインを削除(改行)
CTRL +D カーソル位置の文字を削除
CTRL +E カーソルがコマンドラインの最後尾に移動
CTRL +I Tabと同様の効果
CTRL +K カーソル位置から最後尾までのすべての文字を削除
CTRL +L コマンドラインをリフレッシュする
CTRL +R コマンドラインをリフレッシュする
CTRL +W 直前のスペースまでの単語を削除する
CTRL +X 入力したコマンドラインを削除
CTRL +Y CTRL+K、あるいはCTRL+Wで削除された単語をペーストする

 

赤字の物はすべてキーボードのホームポジションに置いた場合、左手のみで入力することができる。

特にぜったい覚えておくべきなのはCTRL+A、CTRL+Wの二つである。
現場では、コマンド入力間違いでBackspaceを連打する姿をよく目撃する。CTRL+Wを知っておけば、タイプミスのあった単語ごと削除することができるため、非常に利便性が高い。

CTRL+Aでコマンドの先頭に戻ることができる。仮に投入したあとに誤りに気づいたコマンドがあるとすれば、ヒストリーからそのコマンドを呼び出し、CTRL+Aでカーソルを頭に移動させ、NOを追加して簡単に削除することができる。

キーボードでnoと打ってから、実際のコマンドをコピー&ペーストする姿をよく見かけるが、CTRL+Aの使い方をマスターすると、コピーペーストの作業が正気の沙汰ではないように思えてくる。

 

コマンド入力のスピードが速まれば、全体的な仕事のスピードは大幅に速まる。

一週間ほどターミナルソフトのログ機能などを使って、自分がタイプしたコマンドのタイプミスぶりを確認するとより時間の無駄がわかる。

そのタイプミスの回数*文字数分のBackspaceを連打していると考えれば、自分がいかに不毛な時間をすごしてきたか知ることができる。

仕事の時間を速めれば、その価値を単価に変えて顧客に訴求することができる。

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Cisco IOSにおけるshowコマンドの活用

Ciscoルータにおいてshowコマンドを適切に使用することは、作業の短縮化、効率化に大きく影響する。

showコマンドは|(pipe)を使用することにより、必要な箇所を抜き出して表示させることができる。redirect系のオプションを除き、一般的に使用されるのは以下の4オプションである。

option 内容
| include include以後に記載した文字列が含まれる行を返す
| exclude exclude以後に記載した文字列が含まれない行を返す
| begin begin以後に記載した文字列から始まる行以下の行をすべて返す
| section section以後に記載した文字列に関連するsectionを返す

これらのオプションの使い方をshow running-configで記述すると以下のとおりとなる。

 

このコマンドを打つと、running-config上で、interfaceという文字列を含む行のみが返される。当然include等のオプションも他のコマンドと同様に省略記載が可能となっている。

上記のコマンドを最大限省略すると以下のとおりとなる。

 

 

Pipe以後の文字列には正規表現を使うことができる。

このコマンドを打った場合、

 

以下のようなConfigが返されることになるが、

 

以下のように、開始を表す^を文字列の前に付加すると、

 

返されるConfigは以下のみとなる。

 

この場合、ip route x.x.x.x x.x.x.x x.x.x.xはrouteから開始されるConfigではないため、除外されたのである。

 

includeオプションは、明らかに含まれている文字列を探すのに便利である。

たとえばshow interfaceでHalf-Duplexのinterfaceが含まれていないことの確認を一瞬で行うことができる。

 

仮にHalf-duplexのinterfaceが含まれていたら、アウトプットが返されるであろう。

 

excludeオプションは、アウトプットからmajorityを排除したいときに便利である。

たとえばshow ip routeでconnectedの情報が不要である場合にconnected情報をはずして見ることができる。

 

大文字Cをexcludeしてもよいが、connectedが確実である。

 

beginオプションは、sh run 全体などをある地点から見たい時に使用することができる。個人的にはこのオプションは視認性が低いため使用しない。

Configurationの全体像を頭の中に入れて、確実にinclude, excludeでアウトプットを絞るほうが、確実に作業は速くなるだろう。ただし、SwitchなどのOSバージョンによってはSectionオプションが採用されていないため、使わざるを得ない場合がある。他人がbeginオプションを多用しているのを見て、少しイライラするようになり始めたら、showコマンドの熟達者と言えるだろう。

 

sectionオプションは、includeオプションと同様に非常に多用する。このオプションはeigrpに関する設定を見たい時などに非常に便利である。

 

このコマンドでeigrpに関連する設定はすべて表示される。

 

たとえばinterfaceなどにip bandwidth-percent eigrpの設定が入っている時などでも、表示してくれるため、便利である。

includeオプションとの違いは、eigrpのrouter configurationセクションも表示してくれるところにある。

 

以下のコマンドの場合、

 

アウトプットは以下のようになる。

 

対して、以下のコマンドでは、

 

アウトプットは以下のような形となる。

 

このコマンドにより、アウトプットをかなり便利に活用することができるだろう。

 

他にもPipeを複数使用し、OR形式でアウトプットを表示することができる。

ただし、Pipeを多用しすぎると条件が複雑になり、showコマンドで必要なアウトプットを得られない可能性があるため、複数の使用はお勧めしない。

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CCIE R&Sの再認定試験

更新まであと半年を切ったため、CCIEのrecertification試験を受験してきた。

9月には会社員を卒業して独立するつもりなので、更新時期に忙しくなることも目に見えている。v4.0のうちにうけておきたい希望もあったためだ。(6/3でCCIE R&S4.0の筆記が終わり、5.0になった)

試験の内容としては相変わらずの適度な難易度といったところで、そこまで苦しめられた問題はなかった。

通例どおり、
・前提を端折りすぎていて、問題文の意味がわからない問題:1~3問
・わざとわかりにくい表現を使ってくる問題:1割程度
・正解に自信のない問題:2割程度
・確信をもって正解と思える問題:残り

のような配分であった。

170分の持ち時間があったのだが、100分以上余らせて終了。
なぜか点数はそこそこ取れていて、937/1000であった。Cisco試験はいつ受けても採点基準がわからない・・・

ところで、CCIEの更新は初めてだったのだが、ひとつわかったことがあった。

CCNAやCCNPでは、確か更新時期は更新試験に合格した日を境に三年だったと記憶している。CCIEについては、更新試験を受験した日にかかわらず、次の更新期限は最初に認定された日の2の倍数年後、ということのようだ。

具体的に言うと、自分の場合は認定されたのが2012/10月である。今回2014/5月に再認定試験を受けた。しかし、次回の再認定期限は2016/10月である。だから実態として、次の更新まで2.5年あるということだ。

更新期間がもったいないというようなノリで、更新期限ぎりぎりに受けなくてもよいというのは、実に理にかなっていると思う。

個人的には、この再認定という制度は緊張感があってとてもいいと思う。

高度情報処理とは名ばかりで、もはや「現代文の長文問題」となり下がっている国家試験のように、取得した瞬間に名誉監督化する資格より、はるかに意味があると思う。

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【CCIE Lab受験メモ8】リフレッシュ

気持ちを切り替えることの重要性は、多方面で頻繁に叫ばれている。
試験においても、自分のリフレッシュ方法を正確に把握しておくことは重要である。

自分自身のリフレッシュ方法をご存じだろうか。
休日にスポーツをするような長期スパンのリフレッシュ方法を知っている方は多数いると思うが、短期的にリフレッシュをしなければいけない方法については、意外と軽視している人が多いように感じる。
特にCCIE試験で「どつぼ」に嵌っている時、リフレッシュを上手に使えるかどうかで、生産性には圧倒的な違いが生まれる。
ネットワークエンジニアにとって普段の業務で「どつぼ」の状態に入りやすいのは、トラブル時である。
トラブル時は特有の雰囲気があり、適宜休憩をとったり、頭を切り替え辛いためか、細かいリフレッシュができていない人が意外に多い。
しかし、神経を使う作業であればあるほど、実際は空気を断ち切ったり、気分転換を頻繁に行ったりして、生産性の高さを高い状態に保つべきなのである。

 

日や週単位で行う長期リフレッシュは前述のとおりだが、短期的なリフレッシュにも一時間ごと程度に行う中期リフレッシュ、作業中などに行う短期リフレッシュの二つがある。

中期リフレッシュは、たまり始めた疲労を回復し、肉体面から集中力に働きかけるために行うリフレッシュである。特に目が疲れたときなどは一気に生産性が落ちる原因となるため、中期リフレッシュは重要である。

短期リフレッシュは、精神的に限界を感じ始めたときに、再度ポジティブな方向に思考を戻そうとするリフレッシュである。肉体の限界がはるか先にあっても、心が諦めてしまえば達成することはできない。

 

私にとっての中期リフレッシュは、トイレに行くことだ。実際に用を足したいと思っているかどうかはどうでもいい。現場を離れてトイレへの道のりを一人で歩き、空気や環境を変えることで、頭が前向きに切り替わる。
色々と試してみたが、一人で、かつ、トイレでなければならない。大か小かもあまり関係がない。トイレであればいいようだ。
実際に人と連れだって行っても効果がなかったし、コンビニなどに行っても効果がなかった。
自己分析したところ、トラブル時にトイレに行くと、非常に前向きな「早く帰りたい」という気持ちになるから効果があるのではないかと考えている。「早く帰る」という目的を再認識し、新たに目標に向かって最短ルートを再探索し始めるのだ。

 

私の短期リフレッシュは「諦めるな」、「できる」、「いける」、「何かあるはず」、「これがベスト?」というような言葉を実際に呟くことである。大きな声でもいいし、人に聞こえないくらいの小さな声でもよい。何度か試してみたが、私の場合、口を動かして声を出さなくても同様の効果がある。

これがうまくハマれば、瀬戸際で恐ろしいほどの効果を発揮する。最初から使ってもあまり効果がないのだが、自分の我慢の堤防が決壊しそうになったと感じたときに使い始めると、なぜか体が熱くなり、大量の汗が出る。

最初は焦りからくる冷汗かと思っていたのだが、そうではないようで、思考は恐ろしいくらいに冷静で前向きである。「ゾーン」という言葉があるが、その状態に近いものだと思う。
実際に合格した試験ではうまく「ゾーン」に入ることができた。試験が終わった時、Candidateの中で一人だけ、額に汗を浮かべていた。周りからは「落ちた」と思われていたかもしれない。私は「おそらくいけた」と思っていた。

 

リフレッシュをうまく使うことで、自分の実力を最大限に発揮し、可能な限り生産性を高めることができるようになる。
自分のリフレッシュ方法をしっかりと把握しておけば、「どつぼ」に嵌る率を可能な限り下げることができる。
CCIE試験をきっかけにリフレッシュ方法を把握しておけば、今後の人生においても必ず役に立つスキルになるだろう。

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【CCIE Lab受験メモ7】体調管理

体調管理は非常に重要である。

言わずもがなのことではあるが、それでもあえて言っておきたい。8時間連続で時間に追われながらルータを設定し、慣れない緊張感の中でモニタを凝視し続けることをプレッシャーに感じない方にとっては、さほど大した話しではないかもしれない。

しかし、私にとっては、非常に体力面でも精神面でも大きな負担のある試験であったし、そういう方の方が多いだろうと感じているので、この事について記しておきたいと思う。

以前の投稿で触れたが、試験の開始はAM9:00である。時間に追われながら設定を行う必要があり、難関のトラブルシュートをAM9:00からギア全開で対応する必要がある。

トラブルシュートに与えられた時間は最大120分だが、甘く見るべきではない。一問当たりに使える時間はわずかに12分である。

見直しやverify作業に30分程度は欲しい。そうすると一問当たり10分も使えないことになる。

設問は最初にすべて目を通しておきたい。英語ということもあり、15分から20分は見ておいた方がよい。この時点で一問あたりの対応時間は7分だ。

設定に詰まり悩み始めるとあっという間に10分が経つ。reloadをかけてみるとすぐに10分がすぎる。あっという間に一問当たりにかけられる時間は5分を切る。

 

夜型の生活をされている方は危険だ。午前中に100%でスイッチが入らなければ、トラブルシュートは乗り切れない。120分が経てば、強制的にConfigurationに切り替わる。画面上ではタイマーがカウントダウンしている。この上ないプレッシャーである。

私も元々夜型の生活を長く続けてきたタイプだったが、CCIE Lab試験の戦略を立てるにあたり、一番取り入れやすい方法として、生活習慣の改善を思い立った。夜早く寝て朝早く起きるようにするだけで、明らかに試験に対して有利になるのであるから、この上ないリターンである。勉強も夜ではなく朝するようにした。

その生活を続ける事で、ピークをAM9:00に合わせるための最適な起床時間も知る事が出来た。ちなみに申し上げると、私の場合はAM5:30に起きて、ワークブックなどを始めると、AM9:00にピークを持って来れる事がわかった。

試験当日も実際5:30に起きて、一時間程度ワークブックを行い、会場へ向かった。

 

愛煙家も危険だ。東京のLab会場では”Smoking is not allowed”である。気持ちを切り替えたくても、吸う場所がない。吸う場所がないし、そもそもタバコは持ち歩けない。私もかつてヘビースモーカーであったから気持ちはわかる。タバコは思考力を奪う。

個人的にタバコのもたらすdisadvantageはその癖にあると思う。タバコを吸うことが癖化して行くうちに、タバコを吸わなければ気分が切り替わらない、タバコを吸わなければ深く考えられない、タバコを吸わなければ冷静になれない、と、どんどんとバッドサイクルに入ってしまう事だ。

このサイクルに入ってしまうと、タバコがないときにいいパフォーマンスが出せなかったとき、その言い訳をタバコに求めてしまう事になる。必ずしもすべての人がそうなるとは言えないが、このような症状は建設的ではないし、将来にとってもよくないだろう。

 

体調や習慣はすぐには改善できないところが厄介である。

事前に計画を立てて、自分のバイオリズムをいい形に持って行く事が重要だ。

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【CCIE Lab受験メモ6】会場の下見

会場を下見しておくのは重要である。

試験内容が公にされていない以上、正確な情報を得るには実際に受験をしてみる以外にないからである。

当然ながら、初回より二回目の試験のほうが精神面でも安定するし、結果もある程度安定してくると考えられる。

http://www.cisco.com/web/learning/le3/ccie/exam/pdfs/jp_tokyo_lab_directions.pdf

もちろん一発合格を狙いに行くのは問題ないが、試験の性質上、一発での合格はかなり厳しいと考えられる。

合格までの受験回数は平均3~4回とのことであり、一発で合格することは金銭以外のアドバンテージがない。金銭的アドバンテージも、試験一回あたり15万円前後であることから、長期観点でみるとそこまで大きくないといえる。

受験回数を削減したいということであれば、一回目の試験は投資であると考え、合格よりも試験内容のレベルや環境の確認を狙いに行くほうが、最終的な受験回数は削減できる可能性がある。

自分自身と認定ラインのレベル差を確認しておけば、二回目に向けた計画が立てやすくなり、精密な軌道修正ができる。

一度目の受験を投資と考えられないということであれば、せめて会場の手前までは行くことをお勧めする。

赤坂ミッドタウンで勤務されている方を除き、Lab試験の会場は最寄りの駅からも微妙に遠く、経路も非常にわかりづらい。

試験開始はAM9:00であり、AM8:30までに指定の集合場所に到着している必要がある。

AM8:30前に試験プロクタは集合場所に現れ、名簿とともに点呼を行い、身分証明書で本人確認を行う。替え玉受験を避けるためにも、確実に顔のチェックをされる。

AM8:30時点でプロクタは点呼を切り上げ、その時点で集合場所にいる受験者を連れて会場へ向かう。

8:30に間に合わなかった受験者は、9:00にCisco受付が開くのを待ち、そこからプロクタに連絡を取ってもらう。

試験の開始は9:00であるので、遅刻した場合、9:10ごろ会場入り、15分程度の試験説明を受けて、9:30ごろから受験を開始することになる。当然試験時間は延長されない。

二時間以上の遅刻により、その日のLabは受験できなくなる。二時間以内の遅刻であれば受験できるということではあるが、二時間の遅刻をしても、通常通りトラブルシュートの試験から開始されるのかどうかは明記されていない。

つまり、遅刻は最も避けなければならないことであり、それだけで合格率は大きく下がる行為であるといえる。

ちなみに私の場合、過去3回の試験すべてでAM7:30には会場付近に到着していた。8:10頃まではカフェでコーヒーを飲み、8:15には集合場所に到着。集合場所と同じフロアでトイレを済ませていた。

会場付近にはカフェが複数あるため、時間を持て余すことはないだろう。

下見によって受験回数を重ねる原因とはなってしまうが、試験を実際に体験できるということは十分に価値のある情報収集となるだろう。

受験回数を重ねた私が言える話ではないが、ネットワーク技術者の優秀さというのは「その人物が総合的に何ができるか」で評価されるのであって、その人物がCCIE認定者であるかどうかではない(当然CCIE認定は大きな加点要素になるが)。

合格までの受験回数の多少は、CCIE試験「受験優秀者」を評価する基準となるかもしれないが、優秀な技術者であるかどうかの比較基準とはいえないだろう。

そういう意味でも闇雲に受験回数にこだわるのは得策とは言えず、どうしても一回で合格しなければならないのでなければ、ある程度の学習時点で一度受験してみるというのをお勧めする。

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【CCIE Lab受験メモ5】予約方法

受験の予約方法を理解しておくのは非常に重要である。

大きな金額を支払う必要がある試験であり、申込方法も明確に記されているとはいえないため、大きな精神的負担がある。

試験に無関係な障害は取り除いておくと、学習に集中できる。

本投稿はCCIE R&S Lab v4.0について書いたものであるが、2014/6/4よりCCIE R&S Lab v5.0がリリースされる予定となっている。

ただし、現在のところ、申込方法について大きな変更はアナウンスされていないので、予約方法などの変更は生じないと想定される。

しかし、気になる方は、後述のCiscoオンラインサポートに問い合わせを行うのがよいだろう。

https://learningnetwork.cisco.com/docs/DOC-23098

また、2014/8/21より、CCIE Labの受験ポリシーが大きく変わることがアナウンスされている。

下記のURLは熟読しておくことが推奨される。

http://www.cisco.com/web/JP/learning/exams/policies.html#~Lab,

・支払方法

東京で受験する場合は、費用の支払いにクレジットカードは使用できなかったが、最近使用できるようになったようである。

 

・費用

http://www.cisco.com/web/learning/certifications/expert/program/wire_transfer.html

2014/5月時点のLAB受験費用は165,240円となっている。為替の影響で受験費用が変更されるため、費用を抑えたい方は為替のレートが円高に振れている時を狙って申し込みをすることもできる。

私が支払った受験費用で最も低額だったのは124,000円程であったため、無視できない差額がある。

 

・予約空席

Lab試験の予約はTrackerページから実施する。ログインにはCisco.com IDが必要である。

https://tools.cisco.com/CCIE/Schedule_Lab/CCIEOnline/CCIEOnline

Image

CCIE Lab試験では、一人に一つのデスクが与えられて試験を行う。デスクの数は有限であり、当然受講者数も有限である。

Trackerで確認したところ、2014/5月末時点で、2015/1月の予約までを受け付けているようなので、約8か月先の予約までは可能であるようだ。

 

・予約、キャンセル

Labの予約日まで90日を切った状態でのキャンセルはできない。予約日の変更は可能だが、有料となる。予約日の変更に必要な料金は明記されていない。

予約について明確に記載されているのは試験まで90日以上ある場合の対応方法だけであるが、試験まで90日を切っていたとしても予約は可能である。

 

・90日を切った状態での予約

明確には書かれていないが、90日を切った状態での予約も可能である。ただし、その場合はキャンセルはできない。

クレジットカードでの支払いを行うか、即日振込みを行い、Ciscoオンラインサポートに連絡を行う。

http://ciscocert.force.com/japan

その際にケースを作成し、報告をする必要がある。具体的なやり方も含めてまずはCiscoオンラインサポートにアカウントを作成し、練習も兼ね、直接オンラインサポートに問い合わせしてみるのが安全である。

 

・Rereadについて

予約とは関連しないが、Labの試験結果に不満がある場合、Rereadと呼ばれる再採点作業を依頼することができる。

Rereadは有料で600ドルの費用が必要である。Rereadでの合格率は数パーセントにも達しないとのことであるが、自信があれば申し込むことは可能である。

Rereadが申し込めないTrackについては、Reviewという形で申し込むことができ、Reviewは400ドルである。

申し込んだ結果、合格の判定に変更された場合、支払った費用は返却される。

 

・必携品

Lab試験の受験には、顔写真付きの公的身分証明書が必要である。社員証、保険証は受け入れられない。

具体的な証明書はパスポート・免許証などであれば問題ない。遠くから受験に来られる方は絶対に忘れないように気をつけて頂きたい。

当然、提示できなければ受験はさせてもらえず、Lab費用は返還されない。非常に厳格で、例外なく受験を断られることで有名。

 

・再受験

新しいCCIE Labポリシーでは再受験までの日程に新たに待機時間を設けている。本ポリシーは2014/8/21から適用される。

再受験までの期間は、不合格回数が増加するほどに、待機期間が長くなるよう設定されている。

たとえば、一回目の不合格から二回目までの受験であれば、1か月の待機期間でよい。五回目の不合格から六回目の受験までは6か月の待機期間がある。

一回目のLab試験は、筆記の合格日から 18か月以内に行う必要がある。その後のRetakeは一年以内に行うという規定がある。

これまでのRetakeのポリシーは一か月であったため、最初の試験を18か月ぎりぎりで受験したとすると、筆記試験が失効となるまで全部で19回のRetakeが可能であった。

2014/8/21以降は、最初の試験を18か月ぎりぎりで受験したとすると、最高で6回のRetakeしかできないことになる。Candidate保護のためというよりは、情報漏洩を防ぐ目的があると考えられる。

 

以上のとおり、CCIE Lab試験を受験するにあたって、知っておくべき作法はかなり存在する。

受験日を決め、気持ちを高めた後に受験方法を調べ始めるのは、集中力やモチベーションを削ぐきっかけになりかねない。

いつでも予約できることを知っておくことで、不安なく学習に取り組めるようになるだろう。また、個人で受験費用を負担される方は、受験料の変動を定期的にチェックされることをお勧めする。

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【CCIE Lab受験メモ4】学習方法の確立

学習方法について唯一の真実は、正しい方法が存在しないということである。

どんな方法で学習を進めたとしても、合格すればその進め方が正しい進め方であるし、それが他人と全く違ったとしても、正解である。

オンライン上で、精神論者や哲学者のようなことを言うCCIE Candidateの発言を目にする機会が少なからずあったが、CCIE試験は精神修行でも哲学の道でもない。

ワークブックが邪道などといった偏見や、真のCCIEなどというのは、Ciscoが決めることであって一個人が決めることではない。

Ciscoがワークブックを邪道と判断するのであれば、Ciscoが訴訟を起こして白黒をつければいいことであって、一般人が関与する問題ではない。

仮に身近な人物CCIE認定者で、その人物がワークブックを否定したとしても、聞く耳を持つべきではない。その人物が受験料からワークブックの費用、日々の生活費に至るまで世話をしてくれるというのであれば別だが、おそらくそのようなスポンサーは存在しない。

こちらの人生になんの責任も持たない赤の他人の言うとおりにしたところで、合否の判定をCiscoが行うという事実は変わらないし、絶対に合格は保証されない。大体身近なCCIE認定者がワークブックを使わなかったという証拠がない。

学習に際してやってはいけないことは存在しない。自分に合う方法がわからないと感じれば、自分に合う方法を見つけるまで色々と試してみるしか方法はない。

オンライン上で素晴らしいと思えるワークブックを発見したら、実際にそれで学習をしてみるまで、本当に素晴らしいかどうかはわからない。

私の場合は徹底的に情報を集めることからスタートしたことにより、大きく時間をロスしたが、その反面、手元には大量のワークブックが集まっていた。

いかにして楽に合格するか、いかにして勉強時間を短くするか、そういう情報を探すことに多大な時間をかけたことは事実である。

しかし、最終的には地道に勉強する選択肢しか残っていなかった。つまり、手元に集まったワークブックを片っ端から解くことだけしかできることはなくなっていた。

情報収集の無駄な時間をワークブックに充てていたら、合格までの日数は半年は短縮できたであろう。

もともと飽き性であるため、気分を変える方法についても徹底的に考えた。

モバイル用のPCにGNS3をインストールし、スターバックスなどで数時間の学習を行えるように工夫を行った。PCを持たない日はトポロジを考えるためのノートを持ち歩いた。学習方法に正解がないということに気づいてからは、随分と気分が楽になった。合格の最短ルートを探すことをやめ、地道にひとつずつ、完璧にできることを増やすことにした。

そのメンタルポジションをとるようになってから、他人の学習方法が気にならなくなり、CCIEに関する情報収集を行うことがなくなった。つまり、このメンタルポジションで学習に挑むことが、私にとっての最良の学習方法であったということである。

万人に合う学習方法はないが、自分に合うものは必ずある。

合格するためにどんな方法で学習してもいいし、自分に合っているかどうかを決めるのは自分であって他人ではない。

学習方法に悩んでいる方にとって、学習方法に正解がない、ということに気づくことは、迷いから抜け出すヒントになるかもしれない。

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