見切り発車的失敗

やってしまいましたというほどの大失敗でもないですが、健康保険料の支払いについて結構な損をこいてしまいました。

会社に勤めていた人が独立するとき、健康保険の加入方法には二種類あります。これまでの会社に勤めていたときの健康保険を任意に二年間まで継続できる任意継続と、国民健康保険への加入です。

任意継続の場合は退職時の月額報酬に基づいて保険料が決められ、二年間は原則変化しません。国民健康保険の場合は、前年度の年収に基づいて保険料が算出される仕組みになっています。

どっちを選ぼうとも、得か損かは大してかわらないし(年間で数万円レベル)、この先どうなるかもわかりません。ですので、任意継続の方が手続きが簡単だったので、私は任意継続を選びました。

この選択自体は別に誤りでも何でもなかったんですが、問題は退職の日程をミスったことです。

わたしは27日というとても中途半端な日にちで退職したのですが、そのせいでその月の保険料をまるまる徴収されることになってしまいました。おそらく区切りのいい31日などで退職していれば、その月分の保険料は徴収されず、次月分からでよかったのでしょうが、月中で退職してしまうと、まるまるとられてしまうようです。

ですので、これから退職を考えていらっしゃる方は、月末などの区切りのいい日を退職日に選ばれた方がいいでしょう。

3万円くらいの割と地味に痛い金額を持っていかれる事になってしまいましたが、それはそれでわかってよかったかなとも思っています。

お金結構かかるなあと机上で計算しているときと比べ、実際に払い込み伝票を手にしたときの痛みは数万倍とも言えます。加えて、これまで会社が天引きしていたものを自分で支払うという実感は、自分が生きていくためにこれだけの経費がかかっているんだなあと身をもって知る事ができます。

細々とつまづいて、なかなか弾みよく前に進む事ができませんが、それもそれで面白いなあと思っています。その辺はゲームの「モンスターハンター」に似ているような気もします。

最近はゲームをやらなくなってしまいましたが、昔は好きでよく「モンスターハンター」をプレイしていました。たいていのモンスターは一度の挑戦では倒す事ができず、一瞬にしてボコボコにされて終了するのですが、何度も挑戦しているうちにモンスターの動きやパターンがつかめてきて、少しずつ効果的にダメージを与えられるようになります。

私は「モンスターハンター」に例えれば、「下位クエスト」と呼ばれる序盤の練習をサラリーマン時代に終え、「上位クエスト」に挑戦しようというところにいます。

上位クエストの敵に勝つには強い武器や防具が必要ですが、下位クエストでは強い武器や防具を作るための上位素材を手に入れる事はできません。つまり、序盤の上位クエストには、下位の装備のまま挑まなければならないのです。

下位から上位に挑むときには、だいたい「洗礼」と呼ばれるモンスターがいます。「洗礼」はたいていの場合、全く歯が立ちません。とにかく破滅的な強さなので、初心者は涙ながらにネット掲示板の攻略法を探しまわるという事がよく起きます。

しかし、攻略法を探したところで、たいてい「左に陣取り、右手を攻撃。尻尾に注意して、危ないと思ったら距離をとる」とかいう、きわめて抽象的な解説しか転がっていません。初心者はそこで諦めるか、諦めずに挑戦し続けるかを選ぶわけです。

この状態は今の私、走りはじめのビジネスに非常によく似ていると思います。ビジネスとモンスターハンターの違いは、お客様は敵ではないし、お客様を倒す必要もないということです。

「ああ、在りし日のナルガ・クルガは、私にこの事を教えてくれようとしていたのか」そう考えると、またモンスターハンターを買ってみようかなと思えてきます。

保険の話を書こうとしていたのに、モンスターハンターの話の方が長くなってしまいました・・・

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